「茶入の蓋の金箔を貼り替えて」と牙蓋を預かった。
飴色になったすごく古そうな牙蓋、裏の金箔を剥がそうとすると、しっかり糊が付いててなかなか剥がれない。
少し進むとなんだか変。
高台部分は焦げ茶の木が足されている。
ほぼ糊が取れてよく見ると、どうやら象牙に何か塗って古くみせているようだ。
高台の中央に白く見えるところがある。
最初、「削る為に止めてあった穴を埋めたのでは」と思っていたが、違うな~。
どうも象牙らしい。
きっと、薄い象牙にツマミを継いだのだろう。
もし、これが上と一体なら高台も無垢の象牙で削るはず。
わざわざ木を貼り足すはずかない。
最近の牙蓋、よほど高級品で無い限り高台部分は木になっていると思われる。
貴重な象牙、木を足したり、ツマミを別材にするのは仕方ないこと、いや、むしろ良い方法とも思われるが、
塗装で古く見せるのはいかがなものか???
ちょっと嫌な気がするね。
すごく古そうに見える牙蓋
裏の金箔を剥がすとこんな感じ
象牙部分にはべったり茶色の塗料が塗られていた
金箔紙を貼る
中央の出っ張り
木が痩せて象牙部分が飛び出したのでしょう
削って平らにした方が良かったかな?
貼ってしまったから後の祭りだ